筑波大学では,部局の枠を超えた横断的かつ多様な学問領域の研究者群の組織化を推進するとともに,当該学問分野をリードする中核研究拠点化やセンターとしての機能形成を目的として,「リサーチユニット認定制度」を実施しています.

◇ 研究グループ概要

     地理情報科学と都市工学の空間情報解析融合技術を戦略的に活用していくことを目指して,応用志向型,かつ科学的知見の政策立案への戦略的活用を意図した空間解析手法の高度化の追求のための研究活動を行う.

◇ 設置の目的及び必要性

     我々が生活を営む空間の実態を明らかにし,その有り様を追求する学問としての地理学と都市工学は,それぞれ固有の源流を元にしながら独自の発展を遂げてきた.地理学における地理情報科学の発展は,情報化技術の大きな進展とともにめざましい展開を見せており,空間解析の理論と技術の蓄積も進められてきた.一方,都市工学における空間解析技術の応用展開も大きく進歩を見せており,都市空間データ整備の充実を背景に実学として多くの試みがなされてきた.しかし,相互の交流は必ずしも活発とはいえず,独自の方法論とツール開発を行ってきている面が強く,相乗効果を期待できる部分があるにもかかわらず,そうした取り組みは不十分であった.本研究ユニットの構成メンバーは,基盤研究(A)「地理情報科学の教授法の開発」(平成17~20年度,研究代表者:村山祐司)で本格的な活動を開始し,地理情報システムArcGISサイトライセンスを共通のプラットフォームとした研究共通基盤を整備・共有し,研究者間の交流,情報交換と共有の場の提供,地理情報科学に関する研究教育の推進,情報発信等を行うことを目的としたGIS研究教育コンソーシアムの活動や,地理情報ポータルサイトGeography Networkを通して,地理学と都市工学における地理情報処理技術の相互共有による相乗効果を伴った研究・教育の水準向上を実現してきた.また,この活動を基盤として,基盤研究(A)「地理情報科学と都市工学を融合した空間解析手法の新展開」(平成21~24年度,研究代表者:鈴木勉)の研究課題を通して研究活動を継続し,筑波大学の地理系と工学系のスタッフが中心となり,関係大学からも新進気鋭の研究者にも協力を求めながら,広範な分野の教員が連携して,分野融合型の新たな空間解析手法の開発に取り組んできた.

◇ 研究・教育に期待される効果

 ・ 地理情報科学と都市工学で用いられる空間解析手法の体系的整理

 ・ 解析手法の長所・短所に関する経験的知見やノウハウの蓄積

 ・ 総合科学として実績のある地理学と,空間解析,都市・地域計画,リスク工学,立地分析など諸分野の空間解析手法の融合

 ・ 各専門領域における手法開発と分野を超えた展開の可能性

 ・ 空間解析手法の体系化と多様な分野間にまたがる新たな手法の相乗的発展