筑波大学 Geography Networkを利用した分析例2

 バッファ生成による小学校周辺地域の土地利用分析

 筑波大学 Geography Networkデータを利用した解析例として,つくば市周辺公共施設データを用い,小学校を中心にバッファを生成し,土地利用データ(細密数値情報)とのオーバーレイにより小学校周辺地域の土地利用を分析します.


分 析 手 順

 筑波大学Geography Networkの使用方法「2.ArcMapから筑波大学Geography Networkにアクセスする」の項で説明したとおり,まずArcMapを起動して,プルダウンメニューの「ファイル」→「インターネットからデータを追加」→「ウェブサイトを追加」により,筑波大学Geography Networkに接続します.

 左図のような検索ページが表示されますので,コンテンツタイプの選択で「オンラインマップサービス」を選択し,オプショナルキーワードを「つくば市」として「検索開始」ボタンをクリックして下さい.

 下図のように,つくば市に関係するオンラインマップデータの一覧が表示されます.
またArcMapからアクセスした場合,「ArcMapに追加」ボタンが表示されているはずです.ここで「つくば市周辺公共施設」,「10mメッシュ土地利用・つくば市周辺」,「つくば市周辺標高」の各データを探していただき,それぞれ「ArcMapに追加」ボタンをクリックして下さい.


 まず,「つくば市周辺公共施設」データを見てみましょう.学校や警察機関,厚生施設などの公共施設がポイントデータで表示されています.(下図では土地利用や標高データは非表示にしています)


 さらにkokyoshisetsu_Projectレイヤを右クリックし,「属性テーブルを開く」を選択し,属性情報を確認して下さい.


 これまで非表示にしておいた,土地利用の「land1989_tsukuba」レイヤ,標高の「elevation」レイヤを表示させ,拡大縮小しながら公共施設との関連を見てください.


 いよいよ,小学校周辺にバッファを生成させ,その中に含まれる土地利用種を求めようと思いますが,最初に公共施設データの中から小学校を抽出しなければなりません.前述の属性テーブルをご覧になればわかりますが,残念ながら「SYURUI」フィールドには小学校という区分がありません.そこで,「NAMAE」フィールドを利用し,小学校という文字が含まれるデータを抽出します.
 下図のように,「選択」→「属性検索」をクリックし,属性検索ダイアログボックスの中に,次の条件式
「NAMAE LIKE '%小学校'」を入力しOKボタンをクリックします.


 すると,選択された小学校のポイントデータが水色(色は設定により異なります)で表示されました.


 次に選択された小学校周辺に半径300mのバッファを生成させます.
「ArcToolbox」から「Analysis Tools」→「近接」→「バッファ」を選択し,バッファダイアログボックスを開いて下さい.
入力フィーチャに「kokyoshisetsu_Project」を入力(データフレームのkokyoshisetsu_Projectレイヤをドラッグ&ドロップして下さい),また出力フィーチャには適当なフォルダ名とファイル名を入力し,バッファの距離は300mとしましょう.


 OKボタンをクリックすると,下図のように小学校周辺にバッファが生成するはずです.


 土地利用図を表示させるとこんな感じです.


 次に小学校周辺の半径300mのバッファ内に含まれる土地利用を分析したいのですが,残念ながらGeography Networkで提供している土地利用データ(細密数値情報1989年)では分析できません.したがって以降の分析は筆者手持ちの細密数値情報(10mメッシュ土地利用1989年)を用いたものです.細密数値情報や国土数値情報の土地利用データをお持ちの方は試してみて下さい.
 まず,「Buffer」レイヤを右クリックし,属性ダイアログボックスを表示させて下さい.


 以降の解析で用いるため,整数値フィールドを追加する必要があります.
「オプション」→「フィールドの追加」を選択し,フィールド追加ダイアログボックスで,名前:Number,種類:Short IntegerとしてOKをクリックします.


 下図のようにNumberフィールドが追加されたはずです.さらにNumberフィールドを右クリック,「フィールド演算」を選択し,フィールド演算ダイアログボックスを表示させます.


 フィールド演算ダイアログボックスに演算式[FID]を入力しOKボタンをクリックすると,FIDフィールドの値がNumberフィールドにコピーされたはずです.

 いよいよArcToolboxの「クロス集計」を用いてバッファ内の土地利用種を分析します.まず「ArcToolbox」から「Spatial Analyst Tools」→「ゾーン」→「クロス集計」を右クリックし,クロス集計ダイアログボックスを開きます.


 クロス集計ダイアログボックスに,入力フィーチャゾーン:Buffer(バッファレイヤの名前),ゾーンフィールド:Number(先ほど作成した新規フィールド),ラスタクラス:land1989jgdz9(土地利用データ名),クラスフィールド:Value,出力テーブル:table(適当なファイル名,dbfファイルで出力)を入力し,OKボタンをクリック.
 結果は各小学校のバッファごとに,土地利用種別面積がdBASE形式のファイルで出力されます.Excel等で開いて確認して下さい.

 結果をArcMap上に表示するため,結果の出力テーブルをBufferレイヤの属性テーブルと結合します.まず,Bufferレイヤを右クリックし,「テーブル結合とリレート」→「テーブル結合」を選択します.テーブル結合ダイアログボックスが表示されたら,テーブル結合に利用する値を持つフィールド:Number,結合先のレイヤまたはテーブル:table,結合先のマッチングに利用するフィールド:NUMBER,として,OKボタンをクリックすると,出力テーブルと属性テーブルが結合されます.


 さらにBufferレイヤを右クリックし,「レイヤプロパティ」を表示させ,シンボルタブで,パイチャートを描画させます.例えば,「1.山林・荒地」「2.田」「3.畑・その他農地」「7.一般低層住宅」「10.商業・業務用地」の5フィールドを選択し,OKボタンをクリックします.


 「1.山林・荒地」「2.田」「3.畑・その他農地」「7.一般低層住宅」「10.商業・業務用地」の5フィールドの土地利用割合を示しました.市街地に位置する小学校,農地に囲まれた小学校,山林の割合が高い小学校など,ある程度傾向が読み取れそうです.